まえがき

 世の中大きく変わっていく節目かと感じております。住宅業界も電力大変革時代の真っ只中電気料の家計に占める割合が大きく膨らみ家計を圧迫してきている現在、節電をどうしたらできるのかに頭を悩ませている方が多いのが実状ではないでしょうか?

今回は、電力大変革時代の正しい住宅選びについて、そのポイントと解決法について、皆様とご一緒に考えていきたいと思います。

正しい5つのポイント

1.住宅の躯体性能の選択・決定はイニシャルコストだけで判断してませんか?

 先ず、第一番目に考えなければいけないのは住宅の躯体(外皮)の性能です。近年地球温暖化の影響で、夏は猛暑が長く続き、冬は積雪量も昔の様に多くなり、寒さが一段と厳しくなって参りました。その関係で暖・冷房費に費やす電気料の割合(比率)が多くなり、家計を圧迫しているように思います。ご当地庄内では、特に冬期間は10月中頃から5月頃迄の半年間位は暖房器のお世話にならざるを得ません。

 以上のような事から躯体の性能アップが先ず第一番目に考えなければいけない事かと思いますが如何でしょうか?つい最近までは、住宅を新築する方、又はリフォーム・リノベーション工事をする方々は、一部の方を除いて大半の方々は、断熱性能・耐震性能を含めて業者選択の判断をする時には、イニシャルコストだけで判断をして、工事業者を選択・決定していた傾向があったと考えておりますが如何でしょうか?

 住宅を新築・リフォーム・リノベーション工事をする時に、業者を選択・決定するのにイニシャルコストだけで判断をするか ?それともランニングコストも含めて判断するかによって、10年、20年、30年、50年と長いスパンで考えてみると、イニシャルコストだけで業者選択をした方々は、大変大きな間違いをした事に気が付く筈です。電力大変革時代を迎えた今日、省エネ・節電をしなければいけないと考え、また片方では快適なゆとりのある生活をしたいと言う相反する課題に真剣に向き合っていかなければいけない時代の到来なのでしょうか?  簡単に言える事は、業者の選択・決定時が非常に大きな重要な分岐点になっていると感じているのは私だけなのでしょうか?

  結論を先に申し上げてしまいましたが、 時代の大きな転換期を迎えている今日、電力大変革時代には イニシャルコストとランニング コストを加算して判断をするということが正しいと思っております。

 それでは、住宅の新築・リフォーム・リノベーション工事をする場合には、どのようにしたらランニングコストを下げ、省エネで節電をし、それでいて快適でゆとりのある住空間の住宅を創る事が出来るかを皆さんとご一緒に検証していきたいと思います。

躯体(外皮)性能を更に超高断熱性能住宅に!

 ランニングコストの安い住宅は、まず最初に、躯体(外皮)の性能を超高性能にする事です。確かに断熱等級7の外皮平均熱貫流率は、当地域(旧酒田市)では0.23w/m²・k以下の値になりますので、断熱等級6の住宅よりは更に断熱工事に費用が掛かる事にはなるのですが、私達は毎日電気を使用して生活をしております。イニシャルコストで高くなった分の電気料も、超高断熱住宅では、ランニングコストの月々の電気料の安くなった分を、10年、20年、30年、50年と長いスパンで計算すると、躯体を超高断熱性能住宅にする為に要したイニシャルコスト分をも包含して、お安くなっている事がお分かり頂けると思います。

 省エネで快適でゆとりのある充実した生活をおくるには、より冷気や暖気を逃がさないように住宅躯体(外皮)性能の超高断熱化が重要ですし、イニシャルコストだけでなくランニングコストも加算して業者の選択・決定をする事が、これからの住宅創りの必須条件の一つだと思います。

 因みに、断熱等級6の建物断熱等級7の建物では、どの位の生活維持費が違うのかを、比較検討する事にしました。その結果夫々のシミュレーションを見てみるとビックリするくらいの維持費の差がある事が分かりました。

 シミュレーション結果については、後日ブログにてご紹介させて頂きますが、今回は断熱等級7の建物をこれからの時代、弊社としても推奨して行きたいと思います。

2.電力大変革時代、私達は自給自足の時代に!太陽光発電システムが必須です。

 電力大変革時代の真っ只中、長期的な視野を持ち、省エネ思考で「本当の住まいのあり方」を考えると、私達ユーザーは電力の自給自足を考えなければいけない時代に入った!と感じざるを得ません。

 先に住宅躯体の超高断熱性能化について述べさせて頂きましたが、この章では電気料をどのようにすれば安くできるのかを考えてみたいと思います。

 今、現在私たちのほとんどの方が、電力会社から電気を買電をして生活をしている訳ですが、それを自給自足でと考えると、幾つかの方法があります。まず1つ目は、風力発電、2つ目は水力発電、そして3つ目が地熱発電、さらに4つ目が太陽光発電となります。この中では、私達に一番負担の少ない、いわゆるイニシャルコストが安いのは、4つ目の太陽光発電だと思います。

 太陽光発電システムを搭載するにしても、先に述べさせて頂いたように住宅(外皮)躯体を超高断熱性能にしておけば、1次エネルギー消費量計算でも(詳細な値が計算されます)より小さい容量の太陽光発電システムのモジュールの搭載で省エネで快適でゆとりのある生活ができるようになりますので、願ったり叶ったりだと思います。更に蓄電池を設置すれば夜間等発電しないときに蓄電しておいた電気を使用出来ますが、まだまだ高価格ですので、中々併用して設置とまではいかないのが本音かもしれません。

3.エコキュートは、太陽光発電システムの発電を活用して、昼間に効率の良いエコキュートを選択すべきである!

 電力大変革時代を乗り越えて省エネで快適でゆとりのある生活をする為には、太陽光発電システムで発電された電気を、効率的に昼間の時間帯で活用する事が重要かと思っております。お風呂とか家事に多くのお湯を使用する事になりますが、そのためにはエコキュートが必要になります。今迄使用していたエコキュートよりも、実は何倍も電気を使用しない効率の良いエコキュートがあります。その名は「おひさまエコキュートと言い、ダイキンと言うメーカーが先陣を切って市場に出しております。この「おひさまエコキュート」が必須であります。

 追っかけ各メーカーも同じような機能を持つエコキュートを発売してくるものと思われます。

4.暖・冷房機器の中でのエアコンはヒートポンプ式エアコンで消費効率の良いものを!

 暖・冷房機器の中でイニシャルコストが安いのは、ヒートポンプ式エアコンですが、各メーカー競って2027年基準クリアとか2029年基準クリアというように新商品も含めてカタログ等に記載しておりますが、定格冷房エネルギー消費効率(冷房COP)通年エネルギー消費効率(APF)の値で最終的には判断すべきものと考えます。メーカーによって色々な機能とかが付属している機能がありますが、必要最低限の機能を選択し、消費効率の良いエアコンを選択すべきだと思います。

5.HEMS・AiSEG2で進化する住まいに!更に省エネ・節電対策を!

 2050年のカーボンニュートラル2030年のZEH水準住宅の標準化2025年の省エネ基準の義務化に向けて、電力大変革時代の今日、住宅選びも色々勉強して業者の選択・決定をしていきませんと世の中の移り変わりの激しさに、あなただけが取り残され、時代と逆行するような業者選びをしてしまい、後悔する事のないようにして頂きたいと思います。

 最後の5番目の章ではこのような電力大変革時代の変革に対応しながら、更に未来の住宅を考えてHEMS・AiSEG2を設置して、「つながる」「ひろがる」「進化するくらし」「エネルギーをつくる」「かしこくコントロール」等々で「電気の見える化」で電気をいつ、どこで、何に使ったかが分る、そしてムダを発見し節電対策を考える事が大事な時代になって来ていると感じております。スマートフォンで外出先から家電機器をまとめてコントロール、家電の運転開始忘れ・終了等操作が出来るような時代です。更にV2H蓄電システムを太陽光と連携して、電気を更にかしこく使う事が出来るようになります。

⑥特別編 躯体性能の超高断熱化・超高気密化が必要!それに安全持続性能を加味したユニバーサルデザイン住宅を!

 躯体(外皮)性能の超高断熱化・超高気密化した住宅に、クリエイト住宅では更に安全持続性能を加味したユニバーサルデザイン住宅を標準仕様とする事に致しました。その訳は、交通死亡事故よりも住宅内で、つまずいたり、転んだりしての死亡事故が多くなって来ている事から、その対策として安全持続性能を加味したユニバーサルデザイン住宅にする事に致しました。住宅の温度差によるヒートショックでトイレ・浴室で亡くなる事故よりも最近は多くなってきている傾向にあります。

 プラン・性能・素材・コスト等一から見直しをして、更なるお役立ちの為に努力をして参ります。     

まとめ

 電力大変革時代の到来、2050年のカーボンニュートラル、2030年のZEH水準の標準化、2025年の新省エネ基準の義務化等々をクリアする為の5つのポイント+αは如何だったでしょうか?

 最後に5つのポイント+αをまとめたいと思います。

  • 1.住宅の躯体(外皮)性能の選択・決定はイニシャルコスト+ランニングコストを加味して業者の選択・決定をしていますか?住宅(外皮)躯体は超高断熱・超高気密にすることが大事!
  • 2.電力大変革時代、私達は電力は自給自足の時代に!太陽光発電システムが必須です。出来れな蓄電池の併用も考えて下さい。住宅(外皮)躯体を超高断熱・超高気密住宅にすれば、同じ坪数の住宅であれば、より容量の小さい太陽光発電システムで省エネで快適でゆとりのある生活をする事が出来る。
  • 3.エコキュートは、太陽光発電システムの発電を活用して、昼間に効率の良いエコキュートを選択すべきである!太陽光発電システムと連携して「おひさまエコキュート」の設置が必須。
  • 4.暖・冷房機器の中でのエアコンはヒートポンプ式エアコンで消費効率の良いものを!定格冷房エネルギー消費効率(冷房COP)と通年エネルギー消費効率(APF)を入念に調べ、より熱効率の良いエアコンを選択し冬は暖かく、夏は涼しく、省エネで快適でゆとりのある生活を満喫してください。
  • 5.HEMS・AiSEG2で進化する住まいに!更に省エネ・節電対策を!スマートフォンから住宅内・住宅外から、家電機器に接続しまとめてコントロール。家中見える化で節電対策に効果。V2H蓄電システムと連携し太陽光の電気を更にかしこく活用。電動ブラインド、電動カーテン等住宅内外から操作可能。センサーでお部屋のCO2濃度もわかる。省エネ・節電対策には必須です。
  • 特別編 躯体性能の超高断熱化・超高気密化が必要!それに安全持続性能を加味したユニバーサルデザイン住宅を!耐震等級3、断熱等級7+ユニバーサルデザイン住宅の推進に努めます

以上電力大変革時代を乗り切る為の住宅選び5つのポイントを述べさせて頂きました。間違いない住宅選びをされます事を願っております。